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ゲームの概要

ここはフランスのとある小さな村、あなたはこの宿を切り盛りする経営者です。

ただし、この宿はただの宿ではありません。

手際よくお金を稼ぐために、「大胆な仕事」をしなければなりません。

そう、客のお財布の紐をゆるめさせるだけでなく、必要ならば静かにその命も奪ってしまうのです。

ですが、「有名」になったこの宿を、警察が常に見張っていることを忘れてはいけません。

計画が台無しにならないように、冷静に、賢く手を汚しましょう!

ゲームの準備

共通の準備

・宿泊客カード

 以下の枚数のみ使用する。カードを「入口側の山札」として準備する。

 2人 / 3人 / 4人 = 60枚 / 80枚 / 100枚

・最初の客を招き入れる

 プレイヤー人数 × 2 枚の宿泊客カードを公開し、順番に部屋に配置する。

・白い鍵トークン

 2人 / 3人 / 4人 = 2個 / 3個 / 4個 を空いている部屋に置く。この鍵は中立の部屋を示す。

・誰の鍵も置かれなかった部屋はこのゲームで使用しない。

・スタートプレイヤーをランダムに決定する。


プレイヤーの準備

・自色の鍵トークン8個、資金ディスク1枚を受け取る。

・小作人カード2枚、10フラン小切手1枚、ヘルプカード1枚を受け取る。フランはお金の単位。

・鍵トークン1個を好きな部屋番号に置く(重複不可)

・資金ディスクをゲームボードの「5」に置く。

ゲームの流れ

ゲームは3フェイズで進行する。

1. 夕方フェイズ:① 宿泊客を部屋に入れる、②ゲームの終了条件が達成したか確認する

2. 夜フェイズ:①~⑤から2アクションを選んで行う。このゲームの中心となるフェイズ。

 ①買収、②建設、③殺害、④埋葬、⑤資金洗浄

3. 朝フェイズ:全プレイヤーが①~③を順番に行う

 ① 警察の捜査、② チェックアウト、③ 給料の支払い


1. 夕方フェイズ

① 宿泊客を部屋に入れる
スタートプレイヤーは、部屋が埋まるまで宿泊客カードを上から順にめくる。

めくった宿泊客を任意の部屋に配置する。

注意:

・鍵のない部屋に客を入れることはできない。

・一度配置した後で部屋を変えることはできない。


② ゲームの終了条件が達成したか確認する

入口側のカードが尽きた時、ゲームの長さが「フルゲーム」なら、

  出口側のカードをシャッフルして入口側に置き直す。

  その後、もう一度カードが尽きた時か、ゲームの長さが「ショートゲーム」なら、

   プレイ人数 >= カード枚数の場合、部屋が満室で無くてもプレイを続行する。

   プレイ人数 < カード枚数の場合、得点計算に移る。


2. 夜フェイズ
ここが稼ぎどきだが、夜にできるアクションは2回だけ。

同じアクションを2回してもよいし、アクションの順番も自由。


アクションの詳細

全アクションに共通すること

・宿泊客カードには[0]~[3]のランク(コスト)があり、アクション時にランク分の手札を捨てる必要がある。
 例:

《新聞少年》ランク[0]:手札を捨てる必要がない

《警部》ランク[3]:アクション時に手札を3枚捨てる

・捨てられた宿泊客カードは、

 《小作人》:酒場にとどまる

 それ以外:出口側の山札に置く

 ただし、「属性」と一致するカードをコストとして支払った場合、自分の手元に戻す(仕事を終えたら即復帰する)

 例:

《肉屋》は建設の属性を持つ
 《肉屋》を買収のコストとして支払う → 出口側の山札に置く  《肉屋》を建設のコストとして支払う → 自分の手元に戻す


① 買収アクション

 客を仲間として自分の手札に加える。

 または、酒場にいる《小作人》を最大2枚まで無料で雇う。

 手札の上限は無い。


② 建設アクション

 仲間に「死体の埋葬施設」や「アクションに有利になる施設」を建設させる。

 施設のコスト=埋められる死体の数。

 施設はいくつでも建設できるが、同じタイプの施設は1つしか建設できない(例:警官施設を2枚同時には建てられない)。


③ 殺害アクション

 宿泊客を殺害し(カードを裏返し棺桶の面にして)、自分の場に置く。

 買収した仲間や施設を建設した仲間は殺害できない。


④ 埋葬アクション

 殺害した宿泊客を、建設した施設の下に埋葬する。

 埋めた客が持つお金を現金として得る。

 他プレイヤーの施設に埋めた場合、報酬を山分けする。

 ヘルプカード(プレイヤーエイド)は、納屋の施設として1体だけ埋められる。 ⑤ 換金アクション

⑤ 資金洗浄アクション

 10フラン単位で小切手に替えるか、小切手を現金に替える。

 40フラン以上の現金は持てない。

 このアクションでは実質的に「休む」こともできる。

全員が2回アクションを終えたら夜が終わり、朝フェイズへ進む。


3.朝フェイズ

以下を全てのプレイヤーが同時に実行する。


① 警察の捜査

宿泊客に警察官が1人以上いる場合、埋葬していない死体を持つプレイヤーは10フランまたは小切手1枚を支払う。

その後、その死体をゲームから取り除く。

10フラン未満しかない場合、持っている分すべて支払う。

なお、警官を買収するか、殺害すると捜査を回避できる。

② チェックアウト

宿泊客を全て出口側の山札に移す。

プレイヤーは自分の鍵が置かれた部屋に泊まっていた客1人につき1フランを受け取る。


③ 給料の支払い

手札に残っている仲間1人につき1フラン支払う。

払えない、または払い忘れたいときは、その仲間を出口側の山札に置く(《小作人》は酒場へ戻す)。


④ 終了条件の確認

ゲームは入口側の山札が2回尽きた時に終了する。

このゲームでは、(運よく生き残った)宿泊客は出口側に置かれるが、

入口側の宿泊客カードの山札が夕方フェイズで初めて尽きた時、出口側の宿泊客カードをシャッフルする。

その後、2回目の宿泊客として入口側の宿泊客カードとして置き直しゲームを続行する。

この置き直した2回目の宿泊客カードが尽きた時、ゲームが終了し、得点計算に進む。

得点計算

最後に「ゲーム終了時に発動する効果」を処理して、現金+小切手の合計が多いプレイヤーが勝者となる。

・ゲーム終了時に発動する効果でも、上限の40フラン以上は受け取れない。

・同額の場合、埋葬した死体の数が多いプレイヤーが勝者となる。

宿泊客カードに描かれている要素

① 属性

宿泊客が得意とするアクションの種類を示す。

・青(札束)…宿泊客の買収が得意

・赤(スコップ)…施設の建設が得意

・黒(拳銃)…宿泊客の殺害が得意

・紫(棺桶)…死体の埋葬に協力的


② コスト

アクションに必要な捨てるカード枚数。


③ 施設名

建設できる施設名。施設は死体の埋葬以外に、次のような効果をもたらす。

・アクションに必要な人数を減らす

・即座にお金を得る

・アクション回数や手札制限を緩和する

・ゲーム終了時に追加の得点や利益をもたらす


④ お金

宿泊客が所持している金額を示す。

・お金は客の「死体を埋葬」しなければ手に入らない。

・経営者(プレイヤー)は、生きている宿泊客から金品を奪うような非道な行為はしない。


⑤ 裏面

カードを裏返す(殺害される)と、宿泊客の「死後の姿(棺桶面)」になる。

  • コストに関わらず、どのカードも基本的に「1体の死体」として扱う。
  • 特殊な効果を除き、死体は同等の扱いを受ける。

ソロゲーム

・カード配置、アクション、得点計算等は通常ルールと同じ

・客や仲間の管理は全て自分で行う

・できるだけ多くの資金(現金+小切手)を集めるスコアアタック

・特別ルール

 ・朝フェイズの「警察の捜査」で警察に埋葬していない死体が見つかると即敗北する(失敗扱い)

 ・ゲーム終了時にも埋葬していない死体が残っていた場合、同じく敗北する