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提供:Board Game Arena
2021年4月2日 (金) 18:30時点におけるRin2115 (トーク | 投稿記録)による版 (→‎ゲームの終了)
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ストーリー

第一次熱核戦争は、地球には優しくなかった。この2世紀の間に、市民の不安と気候変動が地球上のあらゆる地域を襲い続けた。作物の収穫量は激減し、資源は枯渇し、貧困と犯罪が蔓延していた。人類は滅亡の危機に直面していたのだ。

解決策は、地球を捨てて星の中に新天地を求めることだ。滅亡の危機を前にして、地球に残された各派閥は団結した。2240年の大晦日、ワシントンD.C.のリンカーン記念館跡地で「科学交流条約」が締結され、世界中の資源が宇宙開発に投入され、発見されたものは世界的なネットワークで共有された。歴史上初めて、人類は一つになったのである。

わずか6年の間に、エドモンド斉藤博士率いる西田・オスターガード社の技術者たちによって最初の超大型宇宙船が製造され、その技術は世界中で共有された。人類はついに宇宙進出の時代を迎えたのだ。

この重要な発見の直後、他の派閥も原始的なテラフォーミング技術や放射線に強い作物、小惑星の採掘など、人類が外で生き延びるための重要な要素を研究していた。太陽系外で人類が生き延びるための重要な要素である。毎月のように数え切れないほどの太陽系外惑星探査が開始された。解決策が見つかったことで、各派閥は再び権力と支配への野心をかきたてられた...。


ゲームの目的

ビヨンド・ザ・サンは、宇宙文明時代の黎明期における人類の技術的進歩をプレイヤー同士で決定しながら、経済発展や科学、銀河への影響力などで主導権を握るために競い合う宇宙文明ゲームです。 ゲームは、プレイヤーが既定数の偉業を達成するまで、可変のラウンド数でプレイされ、勝利点を最も多く獲得したプレイヤーが勝者です。勝利点は、技術の研究、経済の向上、星系の支配と植民地化、そしてゲーム中の様々な偉業やイベントによって得られます。

主要な内容物とその説明

技術ボード

技術ボードはゲームの中心となるボードで、プレイヤーは毎ターン技術ボードのアクションスペースにワーカーを配置し、アクションを実行します。アクションスペースには、共通アクションである基礎宇宙技術、研究によって使えるようになるレベルI-IIIIの技術にあるアクション、ゲームの進行によって使えるようになるギルドがあります。

基礎宇宙技術および4つのレベルの技術は技術ツリーを成しており、技術ツリーの上位の技術を研究するためには下位の技術を既に研究していなければなりません。レベルIの技術はゲーム開始時に公開されていますが、レベルII以降の技術は技術カードを配置することでプレイヤーが決定していきます。

プレイヤーが行えるアクションには、資源の獲得、技術の研究、宇宙船の建造、宇宙船のジャンプ(移動)、星系の植民地化などがあります。

技術カード46枚

技術カードは、プレイヤーがゲーム中に発見し得る科学的進歩を表しています。これらのカードには、新しい強力なアクションや、研究している派閥への即時ボーナスが含まれます。それぞれの新しい技術は、最初に研究した派閥によって山札から引いた2枚の中から選択され、その後、他の派閥が研究できるようになります。

技術ツリーの構成は、ゲームごとに異なり、毎回新しい戦略が必要となります。技術ツリーの進行は、科学、環境、軍事、商業の4つの技術タイプに左右されます。ゲーム開始時には、レベルIとIIの技術しか研究できません。より高いレベルに到達するためには、高度な研究を可能にするアクションを見つけたり、イベントで研究ギルドをアンロックする必要があります。

イベントカード20枚

人類の文明の未来は、すべての派閥に影響を与えるイベントによって区切られます。イベントカードは、ゲーム開始時に空いているレベルIIおよびレベルIIIの技術スロットに裏向きに置かれます。新しい技術が発見されると、イベントカードが公開され、その効果が適用されます。イベントは、予想外の方法でゲームを変えることがあります。中には、ゲーム終了時に追加の勝利点が得られるものもあります。

探査ボード(両面)

このボードは、天の川銀河の簡略化されたナビゲーション・マップを表していおり、太陽系、植民地化可能なハビタブル星系、宇宙船を建造できる造船所系、深宇宙を含みます。それぞれの場所は、超空間ジャンプルートを表す線分で隣接する場所とつながっています。各線分は宇宙船が移動するのに1つのジャンプ(移動ポイント)を必要とします。

太陽系と深宇宙以外の場所は、宇宙船を配備することで派閥が支配することができます。支配するとその星系の特性に対応する前哨基地ディスクが配置され、派閥の生産量を向上させることができます。また支配した星系に対し、植民地化アクションが可能になります。

星系カード24枚(タイプA・B各12枚)

星系カードは探査ボード上に配置されます。星系カードには、居住可能な太陽系外惑星が描かれており、これを植民地化することで勝利点や固有のボーナスを得ることができます。各星系には、植民地化するための最低軍事力を示す数字が記されています。太陽に近い2つの星系には、星系デッキAのカードが使われます。星系デッキBのカードは、太陽系から遠く離れた場所(Bと表示されている)に使用されます。これらの星系はより大きな軍事力を要しますが、より良い報酬を得ることができます。

植民地化された星系カードは、探査ボードから取り除かれ、派閥の前に恒久的な領土として置かれます。星系カードは強力な勝利点ブーストと特別な効果を提供するため、植民地化する星系を正しく選択することは、派閥の成功を確実にするために重要です。ビヨンド・ザ・サンでは、すべての星系カードは、地球から観測可能な実際の星系に基づいて命名されています。

偉業カード10枚(タイプA・B各4枚、基礎偉業2枚)

偉業は、人類の進歩を示す文明のマイルストーンです。すべてのゲームには、2枚の基本偉業カードと2枚のランダム偉業カードが存在します。偉業カードによって、追加の勝利点を獲得できます。偉業カードの中には、達成できるスロットの数が限られているものもあります。偉業ディスクが一定数配置されると、そのラウンドがゲームの最終ラウンドとなります。

スタートプレイヤーマーカー

スタートプレイヤーマーカーは、誰がゲームを始めたかを記録し、均等なターンを確保するために使用します。このマーカーは、ゲーム中に移動することはありません。

ギルドカバータイル4枚

ギルドはイベントによって使用可能になる追加の基本アクションです。ゲーム開始時に、ギルドカバータイルによって4つのギルドを覆います。イベントによってギルドカバータイルが取り除かれると、ギルドのアクションスペースが使えるようになります。

鉱石クリスタル60個

4派閥ごとの内容物

派閥マット2枚(基本と上級)

各プレイヤーは派閥マットによって派閥を管理し、記録します。このゲームには2種類の資源があります。派閥の労働力を表す住民と、通貨を表す鉱石です。

派閥マットのメインエリアには、サプライ列と両資源の生産トラック、そして両資源間の交易比率が記載されています。一番上には自動化トラックがあり、これは派閥の生産における技術的進歩を表しています。派閥マットは2セットあります。基本セットは、各派閥の生産トラックが同じで、細かい設定の違いしかありません。上級セットは、多様な生産トラックと、ゲーム中に得られる特別な力が含まれています。

6面資源キューブ20個

資源キューブはそれぞれの面によって異なる目的で使用されます。6面の構成は、住民、サプライ、レベル1~4の宇宙船となっています。ゲーム開始時は初期の住民と宇宙船以外の全てのキューブがサプライとして派閥マットのサプライ列上に置かれます。

ディスク24枚

食料生産ディスク、鉱石生産ディスク、偉業ディスク3種類があり、それぞれ8枚を持ちます。食料生産ディスクおよび鉱石生産ディスクは対応する生産トラック上に配置されます。これらのディスクを取り除くことによって住民および鉱石の生産量が増加します。偉業ディスクは偉業の達成を示すために用いられます。食料生産ディスク、鉱石生産ディスクの数が足りない場合に代用として偉業ディスクを使用する場合があります。

アクション駒

各プレイヤーは1つだけアクション駒を持ちます。これを技術ボード上のアクションスペースに配置することでアクションを行います。

ターンの概要

ビヨンド・ザ・サンでは、ゲーム終了条件が発動するまで、プレイヤーは時計回りにターンを繰り返します。全プレイヤーが1ターンを行うことで1ラウンドとなりますが、ラウンドごとの特別な処理は存在しません。その後、すべての勝利点が集計され、勝者が決定されます。プレイヤーのターンは以下の3つのフェイズで構成されます。

1. アクションフェイズーアクション駒を新しいアクションスペースに移動させ、対応するアクションを実行します。

2. 生産フェイズー人口増加、鉱石生産、資源交換のいずれかを選択します。

3. 偉業フェイズー1ターンにつき1つまで功績を達成します。

これらのフェイズの後、左のプレイヤーにターンが移ります。

アクションフェイズ

プレイヤーはアクション駒を移動させ、技術ボード上のアクションスペースに置きます。そして、そのアクションスペースの右側に表示されているアクションを実行します。

1. 選択するアクションスペースは、他の派閥のアクション駒に占有されていない必要があります。

2. アクション駒は移動しなければならず、現在いる同じスペースに留まることはできません。ただし、同じ技術カードの他の空いているアクションスペースに移動することは可能です(技術カードに複数のアクションスペースがある場合)。また、同じアクションを繰り返すこともできます(同じアクションのスペースが2つ以上ある場合)。このルールは、基礎宇宙技術の枠内のスペースにも適用されます(最後のアクションスペースは例外で、プレイヤーが望む限り何度でも繰り返すことができます)。

3. プレイヤーは、技術カード上のアクションスペースを使用する場合、その技術をすでに研究している必要があります。これは、技術カードの左側に派閥の住民キューブを配置することによって示されます(技術ボードに直接印刷されたアクションスペースは研究を必要としません)。

4. プレイヤーは、実行できない、あるいはコストを支払えないアクションを選択することはできません。

5. 基礎宇宙技術の枠内にあるアクションスペースのうち2つは、アクションのために追加の鉱石を支払う必要があります。

6. ゲーム開始時、アクション駒はボード外に置かれ、どのスペースも塞ぎません。

アクションスペースは通常、技術カードや、技術ボードに印刷されている基礎宇宙技術の枠内にあります。


アクションの表示は常に以下の形式を持ちます。

[コスト: ] 効果

アクションのコストや効果のほとんどは、アイコンを使って表現されていますが、よりユニークな効果は文章で説明されています。

注意:
・プレイヤーはアクションをする前に、その技術を研究したかどうかを必ず確認してください。
・プレイヤーは、2つ目の空いているアクションスペースがある場合、同じアクションを繰り返すことができます。
・コストがある場合は、効果が発生する前に全額支払わなければなりません。

生産フェイズ

生産フェイズでは、プレイヤーは以下の選択肢の中から1つを選択します。

・人口増加
・鉱石生産
・資源交換

これはアクションではないので、アクション駒を使う必要はありません。

人口増加

プレイヤーは、自分の派閥マットの人口増加トラックを見ます。ゲーム開始時、人口増加トラックには最初のスロット以外の全てのスロットに食料生産ディスクが乗っています。人口増加トラックのスロットの一部には人口増加シンボルが表示されています。人口増加シンボルにはアルファベットが割り振られていて、それぞれ対応するサプライ列を持ちます。

プレイヤーは、食料生産ディスクによって隠されていない人口増加シンボルを参照し、見えている人口増加シンボルにつき、サプライキューブ1個対応するアルファベットのサプライ列から取ります(列の中での位置はゲームに関係しません)。取ったサプライキューブを住民の面に変更して派閥マット上に置きます。

食料(および鉱石)生産ディスクを除去する方法には、生産の自動化、星系の支配、星系の植民地化などがあります。これらは後で説明されます。

注意: 対応するサプライ列にキューブが残っていない場合、その人口増加シンボルは住民を増加させません。

鉱石生産

プレイヤーは、自分の派閥マットの鉱石生産トラックを参照します。ゲーム開始時、鉱石生産トラックには最初のスロット以外の全てのスロットに鉱石生産ディスクが乗っています。 鉱石生産ディスクによって隠されていない鉱石生産シンボルの数を数え、サプライからそれに等しい数の鉱石を獲得します。この鉱石は派閥マットに置かれます。

資源交換

この選択肢では、プレイヤーは資源を交換することができますが、新たな資源は発生しません。ある種類の資源が多く、別の種類の生産能力が不足している場合に有効です。プレイヤーは好きなだけ、以下の好きな組み合わせで交換を行うことができます。

a. 鉱石を住民に
プレイヤーは3個の鉱石を支払い、少なくとも1つのサプライキューブがある一番左のサプライ列からサプライキューブを1つ取り、住民の面に変更します。派閥マット上の食料生産ディスクの数は、この状況では影響しません

b. 宇宙船の退役
プレイヤーは1個の鉱石を支払い、自分の宇宙船をどこからでも1つ取り出し、それを住民キューブに変えます。

c. 人口を鉱石に
プレイヤーは、少なくとも1つの空きスペースがある一番右のサプライ列に住民キューブを(サプライ面を上にして)戻し、石炭を1個獲得します。

プレイヤーのサプライキューブがなくなった場合(非常に稀)、そのプレイヤーはそれ以上交換によって住民を獲得することはできません。

注意: 住民や鉱石を生産する際には、可能であればその量をすべて獲得しなければなりません。プレイヤーは生産で得られる資源量よりも少ない量を自発的に選択することはできません。

ヒント: 交換は食料生産ディスクを無視するので、サプライ列の一部が枯渇しても、プレイヤーは新しい住民を得ることができます。

偉業フェイズ

偉業は、ゲーム終了時に勝利点となり、各プレイヤーのターンの最後のフェイズに達成することができます。達成条件をどれだけ満たしていても、1ターンに1つしか達成できません。

・偉業を達成する場合、プレイヤーは自分が満たした条件を発表し、対応する偉業カードの空いている一番左のスロットに偉業ディスクを配置します。右のスロットにいくほど勝利点は低くなります。

・各偉業スロットには、1枚のディスクしか配置できません。偉業カードのスロットが埋まると、新たにその偉業を達成することができなくなります。

・それぞれの偉業は、各派閥が1回だけ達成することができます。

・一度達成した偉業は、その条件を満たさなくなっても、達成されているとみなします。

・プレイヤーは、達成条件を満たしている場合、偉業を達成しなければなりません。ゲームの終了を遅らせるために、このフェイズを自発的にスキップすることはできません。

・プレイヤーが持っている偉業ディスクの数には限りがありません(必要に応じて代用のマーカーを使用してください)。

・偉業は、他のプレイヤーが条件を満たしていても、現在手番を行っているプレイヤーのみが達成することができます。

ゲームの終了と得点

ゲームの終了

ビヨンド・ザ・サンでは、ゲームを終了するためのラウンド数は設定されていません。最終ラウンドは、偉業カード上に偉業ディスクが既定数置かれた時点でスタートします。この枚数は4人プレイの場合4枚、3人または2人プレイの場合3枚です。達成した偉業はプレイヤーごとに数えるのではなく、全プレイヤーの合計を数えます。どの偉業カードに置かれているか、どの色の偉業ディスクかは関係ありません。

4つの偉業が達成されたら、現在のラウンドを終了し(スタートプレイヤーの右隣のプレイヤーで終了)、その後、最終ラウンドを1回プレイします。ゲーム終了のトリガーが引かれた後でも、偉業を達成することは可能で、その結果、偉業カード上の合計ディスク数が4枚を超えることになります。最終ラウンド終了後、プレイヤーは自分の点数を計算し、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝者となります。

最終ラウンドはすぐに始まってしまうので、偉業の達成が始まったら特に注意してください。ただし、1ターンに獲得できる偉業は1つなので、一度に複数の偉業を達成して終了を早めることはできません。逆に、達成できるときに達成しないことで、終了を遅らせることもできません。所定の達成条件を満たした場合、プレイヤーは必ずその偉業を達成しなければなりませんが、一度に複数の達成条件を満たした場合は、どの偉業を達成するかを選択することができます。

ヒント: 1回のゲームでは、最終ラウンドを含めて平均15ラウンドほど行われます。ただし、これはプレイヤーの判断や技術ツリーの展開に応じて変化します。

得点

以下の手順で、各派閥は勝利点を獲得します。

技術

各派閥は研究したレベルI-IIIの技術ごとにレベルに等しい数の勝利点を獲得し、研究したレベルIIIIの技術ごとに技術カードに表示されている勝利点を獲得します。

自動化トラック

各派閥は自動化トラックに表示された勝利点を獲得します。到達したレベルまでに表示されている全ての勝利点を加算します。7レベル以降は1レベルにつき1勝利点を獲得します。

探査

各派閥は植民地化した星系ごとに星系カードに表示されている勝利点を獲得します。植民地化していない星系および造船所系は自分の派閥の前哨基地ディスクにつき1勝利点をもたらします。支配できない場所(太陽系と深宇宙)については最大の軍事力を持つ派閥が1勝利点を獲得します(同率の場合も含む)。

イベント

各派閥は、得点をもたらすイベントカードごとに指定される勝利点を獲得します。得点をもたらすイベントカードは、通常、偉業カードの近くに置かれ、特定の場所や派閥に取り付けられていることもあります。

偉業

各派閥は達成した偉業ごとに対応する勝利点を獲得します。


最も多くの勝利点を獲得した派閥が勝者となります。同点の場合は、派閥マットに残っている食料と鉱石の生産ディスクの数が最も少ない(つまり、合計生産量が最も多い)同点の派閥が勝利します。第2のタイブレーカーは残りの住民キューブの数が多いこと、第3のタイブレーカーは残りの鉱石クリスタルの数が多いことです。それでも同点の場合は、複数の派閥が共同で銀河系を支配することになります。

以降、ゲームで用いる様々な効果の説明をします。

鉱石の獲得/支払い

ゲーム内の多くのアクションは実行するために鉱石を要し、一部のアクションではプレイヤーがサプライから鉱石を得ることができます。

アクションや効果のコストに鉱石が必要な場合、その効果を実行する前に、サプライ(または対象となる対戦相手)に全額を支払わなければなりません。

効果でプレイヤーが鉱石を得られる場合、プレイヤーはサプライから全額を受け取り、その鉱石クリスタルを自分の派閥マットに置きます。鉱石クリスタルのサプライには制限はありません(必要に応じて代用品を使用します)。

住民の使用

派閥の活発な労働力は、新しい技術の研究と宇宙船の建設に不可欠です。派閥の経済を持続的に成長させるためには、食料生産と人口利用のバランスを慎重にとる必要があります。住民キューブを使用するには、プレイヤーは派閥マット上に必要な数の住民キューブを保有していなければなりません。

ほとんどの効果は、1個の住民キューブしか必要としません。住民キューブを使用する場合、それをボード上に移動し、場合によってはキューブを別の面に回転させます。

サプライキューブの直接使用

高度なAIやアンドロイド技術の発明により、派閥は人間の関与を最小限に抑えて運用効率を高めることができるようになりました。これにより、自律型船舶や原始的な感覚を持つ労働者が導入されますが、機械やアンドロイドを社会でどのように扱うべきかという倫理的な問題も生じます。

プレイヤーは、自分の所属する派閥マットのサプライ列から、指示された数のサプライキューブを左から順に取ります。プレイヤーは、次の列から取る前に、その列のキューブを全て取る必要があります。この効果には、派閥マット上の食料生産ディスクの数は関係ありません。サプライエリアにサプライキューブが残っていない場合、代わりに住民キューブを使用することができますが、これは必須ではありません。

ヒント: この効果により、プレイヤーは人口増加トラックに関係なく、サプライエリアから直接キューブを取ることができます。プレイヤーが食料の需要に追いつくのに苦労しているときには、非常に便利です。

住民の返却(酷使)

効果のコストとして住民を返却する場合、プレイヤーは自分の派閥マット上に必要な数の住民キューブを持っている必要があります。住民キューブを返却するとは、それをサプライ面に反転させ、空きスペースが少なくとも1つある一番右のサプライ列に戻すことを意味します。プレイヤーは、次の列に置く前に、その列を完全に埋める必要があります。すべての列が埋まった場合、プレイヤーは、スペースが残っていなくても、サプライ列Aにキューブを置き続けます。

ヒント: 特に指定のない限り、プレイヤーは常に左から右に向かってサプライキューブを取り、右から左に向かって空いているスロットに戻します。

技術の研究

研究は、派閥の力と経済の発展に不可欠な役割を果たします。技術ツリーが展開するにつれ、派閥は人類の文明の進路を決定し、ますます強力なアクションや効果をアンロックしていきます。

技術の研究は以下のステップに従います。

1. 技術スロットを選択する
2. 住民キューブを配置する
3. イベントを引き起こす(発見されていないレベルIIまたはIIIの技術の場合のみ)
4. 技術カードを選択する(発見されていない技術の場合のみ)
5. 即時ボーナスを獲得する

技術スロットを選択する

技術には4つのレベルがあり、技術ボード上に左から右に向かって4列に配置されています。アイコンの記号(I/II/III/IIII)は、プレイヤーがどの技術レベルを研究しているかを示しています。 研究しているプレイヤーは、以下の条件を満たす技術レベルの技術スロットを選ぶことができます。

a. その技術をまだ研究していない
b. その技術の前提技術が研究されている

前提技術とはそのスロットの左隣にある青線で結ばれた技術のことであり、プレイヤー指定される前提技術をすべて研究しなければなりません。すべての派閥が基礎宇宙技術を持ってゲームを開始するので、レベルIの技術には前提技術がありません。高レベルの技術は1個または2個の前提技術を持ち、一部のレベルIIII技術は3個のうち2個を前提技術とします。

アクションのシンボルが目のアイコンを持つ場合、そのアクションではすでに発見された(表になっている)技術しか選択できません。

住民キューブを配置する

プレイヤーは、必要な住民キューブを技術スロットの左側にある長方形のスペースに配置します。他のプレイヤーのキューブがこの配置を妨げることはありません。各派閥は同じ技術を研究することができます。

ヒント: これらの住民キューブは、科学技術に従事する派閥の労働力の一部を表しています。これらのキューブは決して派閥マットに戻ることはありませんので、ゲーム中に派閥の技術が進歩すると、需要に応じてより多くの食料生産が必要になります。

イベントを引き起こす(発見されていないレベルIIまたはIIIの技術の場合のみ)

そのスロットが未発見のレベルIIまたはIIIの技術スロットである場合、プレイヤーはそのスロットを覆うイベントカードを公開し、イベント内容を読み、指示に従って解決します。その後、イベントカードは特に指定がない限り捨てられます。

技術カードを選択する(発見されていない技術の場合のみ)

それが未発見の技術であれば、研究したプレイヤーは新しい技術カードを山札から選んでボードに置くことができ、新しいアクションや能力をアンロックすることができます。

a. 技術タイプの決定 プレイヤーは、1レベル下の前提技術カードを参照し、カードの右側に三角形で示されている、前提技術のタイプ(色)を確認します。前提技術が1つしかない場合(または前提技術が2つとも同じ種類の場合)は、そのタイプが新しく発見された技術のタイプになります。前提技術のタイプが2つ以上ある場合、プレイヤーは次のステップに進む前に、その2つのタイプのうちどちらの技術にするかを選択します。

b. 技術カードを公開する プレイヤーは、技術デッキから該当するレベルのカードを、選んだタイプに合う技術カードが2枚現れるまで公開します。カードの左端にある三角形によって、一致するものを探します。三角形が2つのタイプに分かれている場合、そのカードはどちらのタイプにも合致するハイブリッド技術を表しています。一致しなかったカードは、一時的に横に置かれます。

c. 技術カードを選択する プレイヤーは、合致したカードの中から1枚を選び、選択した技術スロットに配置します。選ばれなかったカードと、タイプが一致しなかったカードは、同じ技術デッキの一番下にランダムな順番で伏せて置かれます。デッキはシャッフルされません。

4種類の技術には、それぞれ以下の異なる特徴があります。ハイブリッド技術は、一般的に両方の種類の特徴を含んでいます。

・科学: 鉱石生産の自動化、研究アクション、鉱石ボーナス
・経済: 食糧生産の自動化、住民収集、鉱石採取
・軍事: 造船、移動、アップグレード
・商業: 植民地化、宇宙船の移動、柔軟なアクション

即時ボーナスを獲得する

技術カードに即時と書かれた枠がある場合、プレイヤーはその技術を研究した直後に、その枠に書かれた1回限りのボーナスを受け取ります。このボーナスの獲得は、その技術を最初に発見したプレイヤーに限られません。後に他の派閥が同じ技術を研究した場合、その派閥もボーナスを得ることができます。この枠の外に表示されているその他の効果は、新しいアクションスペースか、技術を研究したプレイヤーの永久的な能力となります。

食料生産、鉱石生産の自動化

生産を自動化することは、派閥の鉱石や人口を増やすための一つの方法です。

食料生産や鉱石生産を自動化するには、プレイヤーは派閥マットの対応する生産トラックから左端の生産ディスクを取り、左から順に上の自動化トラックに配置します。その種類の生産ディスクがもうない場合、プレイヤーは偉業ディスクを1枚置かなければなりません(代用としてであり、偉業ではありません)。7つの自動化レベルがすべて満たされた場合、プレイヤーは自動化トラックの右側に追加のディスクを配置します。

自動化レベルによっては、ゲーム終了時に追加の勝利点が得られるものがあり、自動化トラックに表示されます。また自動化レベルが7を超えるごとに、1勝利点が得られます。

宇宙船の建造

銀河の探検と植民地化のための艦隊を集めるため、各派閥は、2100年代半ばの第2次宇宙開発競争で作られた巨大なモジュール式軌道造船所を使って宇宙船を建造します。宇宙船を建造するには、プレイヤーは必要な資源キューブを取り、宇宙船のシンボルが描かれた面を上に向けます。新しい宇宙船は、太陽系またはプレイヤーが支配している造船所系のいずれかで建造できます(支配は、その場所にプレイヤーの基地ディスクがあるかどうかで決まります)。船を建造できる場所には、探査ボード上に造船アイコンが表示されます。複数の船を建造した場合、それらは別々の場所に配置することができます。

稀に、プレイヤーがまだ支配していない場所に新しい宇宙船が出現することがありますが(特定のカードボーナスによる)、それによって星系の支配が変化し、効果が発生することがあります

宇宙船のアップグレード

宇宙船をアップグレードする場合、プレイヤーは選択した宇宙船キューブを新しいレベルに合わせて回転させます。宇宙船のレベルは4を超えることはできません。プレイヤーがアップグレードできるのは、自分の宇宙船だけです。

超空間ジャンプ

ハイパードライブ技術は、人類が太陽系を超えて銀河系を探査することを可能にした重要な発見です。不安定な性質と高いエネルギーコストのため、各ジャンプの距離と艦隊サイズは制限されています。

超空間ジャンプの効果には以下のステップがあります。

1. 移動する
2. 星系の支配を確認し、前哨基地を建設する
3. 星系ボーナスを確認する

移動する

ジャンプ効果に表示されている数字は、プレイヤーが使うことができる移動ポイントの数です。

・1移動ポイントで、宇宙船キューブ1個が探査ボード上の2つの場所を結ぶ線分1つを移動することができます。

・移動ポイントは、利用可能な船にどのようにでも割り当てることができます(例えば、複数の移動ポイントを1隻の船に費やすことも、複数の船でポイントを分けることもできます)。

・全ての移動は同時とみなされ、全ての移動が終わってから次のステップを解決します。

・プレイヤーはすべての移動ポイントを使用する必要はありませんが、後のために保存することはできません。

星系の支配を確認し、基地を建設する

探査ボード上で食糧/鉱石のシンボルが付いている場所は、ゲーム中に支配可能な星系です。ある星系で最も強力な艦隊を持つ派閥は、そこに前哨基地を建設し、生産力向上の恩恵を受けます。ボード上の星系カードと造船所系は支配可能ですが、太陽系と深宇宙は支配できません。

星系の支配は以下のルールで決定されます。

・星系にある各派閥の宇宙船のレベルの合計が、その星系での派閥の軍事力となります。
・派閥の軍事力が単独で最大となった場合、その派閥が星系を支配します。
・星系を支配する派閥と他の派閥の軍事力が同数になった場合、支配は取り消され、どの派閥も星系を支配しません。
・例外として、星系に宇宙船が全くない場合、支配の取り消しは起こりません。

プレイヤーが星系を支配した場合、その星系の特性(食料/鉱石)に対応する生産ディスクを、生産ディスクのある一番左のスロットから取り、その星系に配置することで、直ちに前哨基地を建設します。一つの星系が複数の特性を持っている場合、プレイヤーはどのディスクを星系に置くか選びます。対応する種類の生産ディスクがない場合、プレイヤーはその星系上に偉業ディスクを代用として置きます。これは偉業にはなりません。

プレイヤーが星系の支配権を失った場合、そのプレイヤーは前哨基地のディスクを対応する生産トラックの一番右の空きスロットに戻します。新たにその星系を支配する派閥がいる場合、その派閥のディスク1枚をその星系に置きます。複数の特性を持つ星系を支配し直す場合、新しく星系を支配するプレイヤーは以前と同じ種類の前哨基地を選択する必要はありません。

ヒント: 星系の支配は、手番外であっても探査ボードに変化があるたびに更新されます。ただし、移動の途中で支配が更新されることはありません。

星系ボーナスを確認する

いくつかの星系では、派閥がその星系を訪れると、追加の効果が得られます。

支配時効果: 支配時効果のある星系をプレイヤーが支配した(ディスクを置いた)場合、そのプレイヤーは直ちにこのボーナスを得ます。それまで空だったか占領されていたかは関係ありません。このボーナスは、他の派閥のターンでも発動することができます(例えば、船が移動した場合など)。ただし、その星系が植民地化されたときには、このボーナスは再び適用されません。

その他の効果: 星系に関連するその他の特別なルールが存在することがあります。これらのルールはカードに記載されています。プレイヤーが同時に複数の星系を支配した場合、ボーナスを好きな順番で適用することができます。

ゲーム終了時、探査ボード上の各前哨基地ディスクは1勝利点となります。

星系の植民地化

十分な資源と軍事力があれば、ある派閥の支配下にある星系を植民地化し、その派閥の恒久的な領土にすることができます。これにより、その派閥は、生産量をさらに向上させ、星系が提供する独自の利益を受けることができます。植民地化できるのは、星系カード(星系シンボルのあるカード)のみです。造船所系、太陽系、深宇宙は植民地化できません。

植民地化の効果には以下のステップがあります。

1. 対象を決定する
2. 要求される軍事力以上の宇宙船を入植する
3. 他の宇宙船を深宇宙に追放する
4. 星系カードを取り新たな星系を発見する
5. 追加の生産ディスクを配置する
6. 植民地化ボーナスを獲得する

対象を決定する

植民地化には、安定した持続可能なコミュニティを構築し、入植者の安全を確保するために、強力な軍事力の存在が必要です。

特に指定のない限り、星系を植民地化するためには、プレイヤーは以下の条件を満たす必要があります。

・その星系を支配していること(星系カードに前哨基地ディスクがあること)
・その星系に必要な最低限の軍事力。必要な軍事力は星系カードのに表示されています。その星系での対戦相手の軍事力は関係しません。

要求される軍事力以上の宇宙船を入植する

プレイヤーは、星系内で必要な軍事力以上の数の宇宙船を返還しなければなりません。彼らは新しい植民地の入植者となり、派閥マットに戻されます。プレイヤーは必要値以上の軍事力を返還することができます。これは宇宙船の組み合わせが必要な軍事力に完全に一致しない場合に発生します。その差額分の「お釣り」を得ることはできません。

選択した宇宙船を、サプライの面を上にして、派閥マットのサプライ欄の空きスロットに、右から左に向かって戻します。すべてのスロットが埋まっている場合はサプライ欄Aにキューブを置き続けます。

ヒント: 植民地化の利点として見落とされがちなのが、サプライ欄が補充されることで、食料生産を向上させなくても、より多くの人口を生産し、再び使用することができるということです。返還された宇宙船は、犠牲になったり破壊されたりすることはなく、新しい世界でコミュニティを立ち上げているに過ぎません。

他の宇宙船を深宇宙に追放する

ある星系がある派閥によって植民地化されると、残りの宇宙船はそこを離れ、銀河の残りの部分を探査し続けなければなりません。

プレイヤーは、その星系に残っているすべての宇宙船(自分の船を含む)を深宇宙に移動させます。

星系カードを取り新たな星系を発見する

プレイヤーは、前哨基地ディスクごと星系カードを受け取り、自分の派閥マットの横に置きます。そして、対応する星系デッキから一番上の星系カードを引き、空いているスロットにそのカードを補充します。そのプレイヤーは、他のプレイヤーに新しいカードを読み上げて、新しい星系がどのようなボーナスを提供するかを知らせます。万が一、片方のデッキの星系カードがなくなってしまった場合は、もう片方のデッキからカードを引きます。どちらのデッキにも星系カードが残っていない場合は、そのスロットを空けておきます。

追加の生産ディスクを配置する

前哨基地はコロニーに発展し、統治している派閥にさらなる生産量の増加をもたらします。

プレイヤーは、その星系の特性に合った生産ディスクを星系カードの上にもう1枚置き、生産ディスク2枚のスタックにします。星系に複数の特性がある場合、プレイヤーはどちらのディスクを置くかを選ぶことができます。この新しいディスクは、元の前哨基地と同じ種類である必要はありません。対応する種類の生産ディスクがもうない場合は、偉業ディスクを代用として置きます。これは偉業とはみなされません。

植民地化ボーナスを獲得する

プレイヤーは、星系カードの下部に記載されているボーナスを即座に獲得します。ボーナスの効果は、特に指定がない限り完全に実行しなければなりません。

ヒント: 前のステップですでに新しい星系カードが引かれているので、ジャンプ効果を伴う植民地化ボーナスによって、宇宙船は新しく引かれた星系にすぐに入ることができます(そしておそらく支配できるでしょう)。

ゲーム終了時、植民地化された各星系は、カードの下部に表示されている値に等しい勝利点をもたらします。

任意効果

ゲーム全体を通して、特に指定のない限り、すべてのコストと効果は必須であり、すべての数量は完全に支払うか得る必要があります。ただし、このルールにはいくつかの例外があります。

・「任意」、「可能であれば」、「してもよい」、「まで」と記載されている効果

・ジャンプ効果での移動ポイント

・アップグレードする宇宙船が不足している場合(またはすべての宇宙船がすでにレベル4になっている場合)の宇宙船のアップグレード

・プレイヤーがサプライキューブを使い果たしたとき、サプライキューブを他のものに変換する効果があった場合、プレイヤーは代わりに住民キューブを不足分の一部または全部に使用するか、その効果をパスできます。